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CLASS-S

CLASS-Sなモノ・コト

VOL
18
   GLENROYAL「ブックカバー」 2017.September

GLENROYAL「ブックカバー」

CLASS-Sな逸品
GLENROYAL「ブックカバー」

秋の気配が漂い始める9月。残暑の厳しさを感じる日もないわけではないけれど、その暑さも真夏のそれに比べれば柔らかい。夜などは冷房に頼らずとも快適に過ごせるようになってきた。

そんな秋の夜の気候は、科学的にも人間が集中するのに適した温度なのだそうだ。唐代の詩人、韓愈が「灯火親しむべし(涼しくて夜の長い秋は明かりの下で読書をするのに適している)」と詠んだように、『読書の秋』は実に理に適った言葉なのである。

今回紹介したいのは、その読書体験をひとつ上のものへと引き上げてくれるブックカバー。スコットランドに拠点を置くレザーアイテムのブランド、GLENROYAL(グレンロイヤル)による、フルブライドルレザー製ブックカバーだ。

GLENROYAL「ブックカバー」

ブライドルレザーとは、植物性タンニンを使うベジタブル・タン法で成牛の皮をじっくりとなめしたあとに蜜蝋や牛脂を染み込ませたもの。もともとは中世のイギリス貴族が楽しむ乗馬の馬具に使うために生まれた伝統的な製法で、繊維を引き締めることによって硬く耐性の高い革にできるのだという。

だが、耐久性が高く硬いということはすなわち加工がしづらいということでもある。扱いの難しい素材を、熟練の職人が丁寧な仕事を積み重ねて仕上げるのがブライドルレザーというわけだ。

さらに、このブックカバーに使われている“フル”ブライドルレザーでは化学染料や顔料を一切含まない水性染料で染色。染料に顔料が含まれていないため最初は多少淡い色合いの見え方となるが、使い込むうちにどんどん濃い色になっていき、風格を増す。一般的なブライドルレザーに比べてエイジングがより楽しめるのだ。僕達が愛してやまないオーディオの世界と同じく、エイジングで味わいが深まるというのは非常に興味深い。

GLENROYAL「ブックカバー」

実際に使ってみると、しっかりとした堅牢さを感じさせつつも決して硬すぎるわけではなく、よく手になじむ。これから使っていくうちにどんな表情の変化を見せてくれるのか今から楽しみでならない。

移動中の電車で、街角のカフェで、そして自宅の書斎でと、何度も読み込んだお気に入りの一冊がこのブックカバーによってなんだかさらに魅力的になった気がする。“モノ”としての所有欲を満たすだけでなく、読書体験という“コト”の魅力も高めてくれる。これはまさにCLASS-Sに通じるものだ。

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