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Draw your sounds!

CLASS-Sなモノ・コト

VOL
04
   ayame 「アイウェア」 2016.July

ayame「アイウェア

CLASS-Sな逸品
「ayame」のアイウェア

眼鏡はひじょうに危険なアイテムだと思う。

視力を矯正したり、日差しから目を守ったりという本来的機能の優劣が僕らの身体に与える影響は計り知れない。ただ、ここではそれへの言及を試みるものではない。単純明解に過ぎるけれど、それはルックスにおいてのことである。かける眼鏡によって、第一印象が左右され、大げさに言えば、当人の品格まで透けて見える場合があるからだ。なんて、改まることでもないけれど、もっと言えば眼鏡は、顔のほぼ中央にあって、しかも心の中を覗き込むこともできてしまう目というパーツと密接に関わっている。

ayame「アイウェア」02

こんなふうに考えたとき、そこに過剰な装飾や奇をてらったデザインは必要だろうか。それに、何が背景にあるのか知らないが、昨今、眼鏡を手っ取り早い自己主張の場所として捉えている人が多いような気もする。対面した後、その人の派手な眼鏡だけが残像のように脳裏に漂う…。彼の本来の姿はそこに像を結ぶことはない。その原因は僕の偏心によるものだろうか

さてこの感覚、どうやらこのところのヘッドフォン事情と似ているようだ。前回、CLASS-Sには佇まいの「静けさ」、そしてオーディオ製品としての「懐の深さ」があると述べた。本質と向き合うことでしか得られないフォルムやフィット感。飽きのこない音。デザイン面、そしてサウンド面においても不要なテイストを盛り込んだ製品が多い中だからこそ、CLASS-Sの存在価値は浮き彫りになっているのだ。

ayame「アイウェア」03

そんな観点でアイウェアを見渡したとき「ayame」というブランドに出会った。クリエイティブディレクター今泉 悠氏によって2010年に発足。それにあたり彼がまず行ったのは日本人の顔の形や骨格の特徴などを徹底的に研究すること。デザインはその成果をもとに起こされている。製作するのは、眼鏡の一大生産地として世界に名を轟かせる、福井県鯖江市の職人たちだ。一つひとつ彼らの手作業で丹念に仕上げられているという。ちなみにブランド名は今泉氏の出身地、茨城県潮来市を象徴する花であり、また目を彩る、つまり「彩目」に由来するという。

今回は数あるアイテムの中から、定番モデルの「ZEN」「KORO」「FOCUS II」をピックアップ。ご覧のとおり、いずれもオーセンティックなフレームである。また、カラーレンズをチョイスし、この季節に相応しいサングラス仕様とした。実際に着けてみると、3モデルとも鼻筋の上部や耳のトップの部分と眼鏡がすんなりとフィット。重心のバランスにも優れている。凝った細工は見受けられない、一見クラシカルなデザインである。それどころかヴィンテージ風の品格さえ漂う。しかし、今を生きる僕らの顔、そして生活様式と容易に結びつくのだ。しかも、さりげなく。そこには、従来のスタイルに敬意を払いながら、現代的感覚を無理なく盛り込もうとする思想がある。それもまた、CLASS-Sと激しく共鳴するものだ。

ayame「アイウェア」03

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