Loading...
JVC
JVCヘッドホン総合情報サイト「Draw your sounds!」

Draw your sounds!

CLASS-Sなモノ・コト

VOL
07
   「マスカット・オブ・アレキサンドリア」 2016.October

「マスカット・オブ・アレキサンドリア」

CLASS-Sな逸品
「マスカット・オブ・アレキサンドリア」

たった一房で数千円、ときには数万円という葡萄が存在することをご存知だろうか。

葡萄、およびマスカットといえば非常に身近なフルーツ。最近では種無しで皮ごと食べられるものも珍しくない。5000以上の種類があるとも言われ、厳冬期の1月~3月を除けば年間を通して何かしらの種類が世に出回っている。しかしやはり葡萄と言えば秋の食べ物というイメージが強い。そんな秋口に旬を迎える高級種のひとつが「マスカット・オブ・アレキサンドリア」だ。

原産は北アフリカで、歴史は紀元前にまで遡る。ムスク(麝香)のように芳醇な香りがする葡萄ということで“マスカット”の名が付いた。いわば現在数多存在するマスカットの始祖のような存在だ。あのクレオパトラも食したとも言われ、エジプトのアレキサンドリア港から各地に広まったのがネーミングの由来だ。

「マスカット・オブ・アレキサンドリア」02

日本で栽培が始まったのは明治時代。官営の播州葡萄園に植えられたのが最初とされ、1886年(明治11年)に岡山県の山内善男と大森熊太郎が播州葡萄園から苗木と栽培技術を彼らの地元へと持ち帰った。当初、栽培は非常に困難を極めたが、数々の試行錯誤の末、ガラス温室の採用などによって栽培に成功。晴れの国とも呼ばれる岡山の瀬戸内気候も適していたのだろう。そして現在、マスカットの生産量は9割以上を岡山県が占めるまでに至っている。

育成過程においては、多くの芽のなかから良質な実をつけそうなものを選定して他を取り除く「芽かき」、そして実がついた初期段階で粒の良し悪しを見極めて良質なものだけを残す「粒まびき」を行う。先人から脈々と受け継がれてきたノウハウ、そして熟練の目を持つ生産者の技術によって最高のマスカットがつくられるのだ。

「マスカット・オブ・アレキサンドリア」03

果皮をめくれば瑞々しく透き通った美しいエメラルドグリーンの果肉が姿をあらわし、一口食べれば上品な香りと爽やかな甘さが広がる。果肉を噛みしめるたびに感じる上質さはまさにCLASS-Sなものだ。

堅実に、しかし着々とラインナップを拡充するCLASS-Sがクラフトマンシップのかたまりであることは論をまたない。そこには、マスカット・オブ・アレキサンドリアを日本に根づかせ、1世紀以上に亘って続く人気種に育てた生産者たちの努力に通じるものがある。CLASS-Sもまた、長く愛されるものになっていくのだろう。

COLUMN ARCHIVE