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CLASS-Sなモノ・コト

VOL.
24
  美術館「国立新美術館」2018.March

美術館「国立新美術館」

CLASS-Sな逸品
美術館「国立新美術館」

芸術鑑賞、それは、アーティストが魂を込めてつくりあげた作品とともに極上のひと時を過ごせる非常に贅沢な行為。そして、僕がそんな時間を味わいたいときに訪れるスポットが、アートと流行の集う土地・六本木に位置する国立新美術館だ。

地下鉄乃木坂駅に直結という抜群のアクセスを誇る国立新美術館は、年間200万人以上が訪れる人気スポット。“六本木アートトライアングル”としてサントリー美術館、森美術館と連携しており、展覧会チケットの半券を提示すると他館の展覧会も割引される取り組みなども行われている。

そんな国立新美術館へ 僕は幾度も足を運んでいるが、まず眼前に望む建物の姿からして特別だ。

建築家・黒川紀章氏の設計による建物は緩やかなウエーブを描くガラス張り。敷地は都心の一等地にありながら豊かな緑を携え、そんな自然と建物の外観が見事に調和している。

エントランスを抜けて美術館に足を踏み入れると、そこは広大なロビー。吹き抜けの広々とした空間に円錐状の柱が連なり、壁面は木を用いた光壁で包み込まれるような雰囲気を演出している。

美術館「国立新美術館」

夜の帳が下りてから少し離れた六本木 ヒルズ屋上よりこの美術館を望むと、ぼうっと行灯のようにその姿が浮かび上がる。なんとも温かみのあるライティングが、落ち着く空間を作り上げているのだ。

国立新美術館は万人に開かれた美術館だ。美術展に入場せずとも自由に行き来できるパブリックスペースも広く取られている。

そこにはベンチに腰を下ろして読書に耽る人、ヘッドホンで音楽を聴く人もいる。この美術館はアートを鑑賞する場を越えた、安らぎの場としても定着し始めているのだ。映画『君の名は。』にも登場した館内のカフェ「サロン・ド・テ ロンド」でティータイムを過ごすのも、また一興。夜にはロビーでジャズ・コンサート……なんてイベントも開催されている。

美術館「国立新美術館」

なお、国立新美術館は収蔵品を持たず、そのため常設展もない。このおかげでジャンルに縛られることなく、自由な志向で企画展、公募展を行い、その時々で展示内容を変えている。この美術館が誕生から一貫して提供しているのは、現代的なアーティストの紹介、近代美術、そして或いは時代の動きを反映した作品群といった、アートの視点だ。

それぞれが時間を過ごす場所、そして作品を鑑賞する器として美術館があり、そこで何を体験するかは訪れる人の感性に委ねる--音楽でCLASS-Sの果たす役割にも、通じる所がありそうだ。

国立新美術館 東京都港区六本木7-22-2 毎週火曜日休館 開館時間:10時~18時(企画展会期中の毎週金曜日・土曜日は20時まで開館 ※入場は19:30まで) 問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)

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