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CLASS-Sなモノ・コト

VOL.
26
  ホテル「hotel koé」2018.May

ホテル「hotel koe」

CLASS-Sな逸品
ホテル「hotel koe」

街を行き交うファッショナブルな若者たち、そして2020年に向けて再開発ラッシュで賑わう渋谷・宇田川町。“ステイ”“ファッション”“ミュージック&フード”をコンセプトとした新形態のホテル「hotel koe」は、そんな活気溢れる街の一角にある。

1階にカフェ「koe lobby」、2階にアパレルショップ「koe」、そして3階がホテルフロアになっており、ホテルには専用エレベーターでしか行けないという、一般的に想像するホテルとは一風変わったつくりになっているのも面白い。

ホテル「hotel koe」

ホテルフロアに足を踏み入れると、渋谷という街の喧騒、そして1階のカフェや2階のショップの華やかさとは一転した静寂の空間が広がる。全部で10室ほどのコンパクトなホテルだが、ホテル専用「茶室」を現代的に解釈したスタイリッシュな部屋が我々ゲストを迎えてくれる。

また、宿泊客のみが利用できるモダンなプライベートラウンジも用意。日本茶や抹茶をベースにしたカクテルなどを味わえ、モダンな佇まいの中に融合した日本の伝統の世界を感じることができる。

ホテル「hotel koe」

ファッションブランドによるホテルであることにちなみ、各部屋はS/M/L/XLと“サイズ表記”で名付けられているのもユニーク。いわゆるスイートルームタイプである“XL”の部屋には、小上がりの茶室も設けられているではないか。

思わず縁側に腰かけて部屋を見渡すと、テーブルやソファの置かれたフロアはまさに石庭。日本の伝統文化の象徴である「茶室」の要素を現代的に解釈して空間を再構成する、そんなアイデアを誰が思いついたのかと、ハッとさせられる演出だ。

ホテル「hotel koe」

なお、1階にはイベントスペース「koe space」もあり、様々な音楽ライブやアートイベントが開催される。ホテルフロアの静寂とイベントスペースの華やかさをシームレスに行き来できるのだ。

「hotel koe」をJVCのヘッドホンで喩えるなら、前身の日本ビクター時代から数えて90周年を迎えた歴史あるJVCがCLASS-Sに打ち出した新基軸「SOLIDEGE」だろう。洗練されたデザインとアイデアで、JVCが長年培ってきたハイクオリティなサウンドを再構成して提供する--JVCがSOLIDEGEで打ち出したのは、伝統あるブランドの、未来に向けた姿なのではないだろうか。

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