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音楽の旅

VOL.
12
   ポリス「シンクロニシティー」 2018.March

ポリス「シンクロニシティー」
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厳しい寒さが続いた今冬だったが、ようやく暖かくなり始めた今日この頃、萎縮していた身体や気持ちを活発化してくれそうなアルバムを今回ご紹介しよう。「ポリス/シンクロニシティー」だ。

ベース兼ヴォーカルのスティング、ドラムのスチュワート・コープランド、ギターのヘンリー・パドゥバーニの3人によって70年代半ばに結成されたポリス。やがてギタリストとしてアンディ・サマーズが加わるが、ヘンリーが脱退。以降、84年の活動停止発表(07年に再結成)まで3人編成で活躍し、5枚のオリジナルアルバムを発表した。

ポリスの音楽的特徴は、なんといってもハードロックにレゲエの要素を採り入れたことだ。しばしば『ホワイト・レゲエ』と称されたし、『ニューウェイブ』とする意見もあるが、それだけの枠に捉われない柔軟性を彼らは持っていた。プログレッシブロックやジャズ的香りなど、3人が歩んできた音楽的変遷が、そうした多様性を発揮したと言って過言でない。

ポリス「シンクロニシティー」

5枚目にして、第1期活動期の実質的なラストアルバムとなった「シンクロニシティー」は、83年の発表。米ビルボード200において17週連続1位と、シングル「見つめていたい」も年間チャート1位を獲得している。

今月も先月に引き続いて“SOLIDEGE 01 inner”「HA-FD01」を採り上げたい。というのも、本機がポリスのタイトなビートを十二分に楽しませてくれるからだ。しかも今回は、より強力な駆動力を発揮してくれるポータブル・ヘッドホンアンプ「SU-AX01」を組合せてみたい。

「HA-FD01」の特長のひとつに、「Jマウントノズル交換システム」というのがある。これは、イヤーピースと本体を繋ぐ金属製ノズルを交換可能にし、音楽ジャンルや好みに応じて3種類の素材から付け替えを楽しめるというものだ。今回、チタニウム・ステンレス・ブラスを聴き比べたが、ポリスの音楽に一番合っていると感じたのがブラスだ。

ポリス「シンクロニシティー」

「HA-FD01」とDAPの接続にはUSBケーブルを用いた。ハイスピード電流帰還ディスクリートアンプのおかげで、ポリス独特のワイルドでパワフルなビートが力強く再現されたことも見逃せない。

アルバムタイトル曲でもある「シンクロニシティーII」は、エッジーでスピード感に溢れたビートの切れが印象的なナンバーで、スティングのヴォーカルもとてもシャープ。私はこの曲の印象で、前述の金属製ノズルをブラスに決めたのだが、どっしりとした重心の低さが感じられたのがその決め手だった。

84年の米グラミー賞で最優秀楽曲賞を獲得した「見つめていたい」は、プロデューサー/ヒュー・パジャムが得意としていた『ノイズゲート』による音作りが、アタックが強く、インパクトのあるドラム・サウンドに現われている。ギターのリフも特徴的だ。スティングの歌は、そうしたパワフルなリズムに負けず、滑らかにスッと浮かび上がってきて実に生々しい。ミュージックビデオのモノクロ映像も思い出される、この時代の名バラードのひとつに挙げられよう。

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