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知っておこう「映像制作の著作権」
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1978年から2009年にわたり日本ビクター(株)主催で開催された「東京ビデオフェスティバル」の情報です。
映像を作るときにしてはいけないこと(例)
著作権の基礎講座
映像を作るときにしてはいけないこと(例)
映像制作に役立つ著作権関連リンク集
背景にテレビ番組が映っていて、よく見ると番組内容が識別できます。その画像はそのまま使っていいのでしょうか?
テレビ番組も著作物です。いくら背景だといっても、原則的にはテレビ局や出演者などの了解を得ないと使えません。しかし、番組内容や出演者などが識別できない範囲であれば、許容される場合もあります。
また、テレビ番組だけでなく、背景に絵画やキャラクターなどが写っているときも、同じように注意が必要ですので、撮影するときには、背景に著作物が入っていないかどうか気をつけましょう。
ある人のインタビューの撮影をしようとしたら、その人がキャラクターの絵の入ったTシャツを着ていました。これは問題になるのでしょうか?
法律論から言えば、たとえTシャツであれ、キャラクターの入った衣装を了解なしに撮影して公開すれば、著作権や商標権の侵害にあたると指摘される場合があります。問題の発生を防ぐためには避けるべきです。
公園にある彫刻作品を撮影しました。この場合、作者の了解は必要でしょうか?
原則的には、公園や駅前などの公共的な場所に常時置かれている彫像やモニュメントは特に了解を得ることなく映像として使えます。
しかし、一時的な野外彫刻展のような場合や、民間の施設・テーマパークなどの中に置かれた展示物については、著作権者、所有者の了解をとる必要がある場合が多いので、問い合わせてみましょう。
ビデオの中に、テーマに関係する新聞や雑誌の記事や写真をインサートしたいと考えています。この場合は、新聞社や雑誌社の了解を得る必要がありますか?
新聞や雑誌の記事や写真は、私的利用や教育現場での限定的利用の場合を除き、無断利用は禁止です。会社などでコピーを取ってそれを配布することも禁止しています。
そのため、アマチュアであれ他人に見せることを前提として制作されるビデオ作品に使うためには、新聞社の了解を得ることが必要です。
新聞社などのホームページを見れば、使用の申請を行う窓口が記載されていますので、使う場合はそこに申請してください。
街頭で撮影するときに、どうしても一般の通行人が映ってしまいます。これは肖像権の侵害になるのでしょうか?
これは難しい問題です。
「肖像権」とは、法令にはないものの、すべての人に認められる人格権で、本人の許諾なしに被写体として撮影・描写・公開されない権利です。これを厳密に適用すれば、街の情景などを撮るときには、画像に映る人すべての許諾を得ない限り、撮影も公開もできないことになってしまいます。
どこまでが許され、どこからが許容されないのか、誰もがその基準を知りたいところですが、そこには明確な規定はありません。具体的な事例に関する裁判所の判例が出た場合にはそれが一つの基準になりますが、判例もまた変更になる場合もあります。
テレビ局などでは、撮影時用のガイドラインを設けていますが、あくまでも「たとえ訴訟が提起されても裁判所は容認してくれるであろう」というリスク軽減のための自己基準であり、絶対的に適法だと保障されるものではありません。
(例)肖像権に関するテレビ局などのガイドラインの一例
個人またはグループがアップで映る場合は、撮影目的を明示した文書によって承諾書をとる。
各人から承諾書をとることができない集団を撮影をするときは、口頭であれ、撮影目的を説明し、許諾をとる。
被写体が子どもの場合は、必ず保護者の許諾を得る。
通行人など一般の人を撮影する場合は、個人が特定されないように、できる限りロングの画像で取るか、後ろ姿などで撮影する。
子どもの学校の運動会を題材にしてビデオを作りました。これをコンテストに応募したり自分のWebサイトなどで公開してもよいでしょうか?
たとえば家族だけで見る場合には問題が生じませんが、ビデオの応募作品の場合は問題となります。
登場人物の肖像権のことが基本にありますが、それ以前に、最近は児童や生徒の映像の公開を制限している学校も増えてきています。学校内の活動を映像作品にするときは、事前に学校と相談されることおすすめします。
ビデオのBGMに自分がピアノなどで演奏した曲や自分で歌った音楽を使うことに問題はないでしょうか?
自分で作詞・作曲した曲であれば問題ありませんが、作詞・作曲家が別にいる場合は、許諾が必要です。
ただ、民謡や古典的なクラシックのように著作権の保護期間が過ぎている曲の場合は許されます。
音楽の著作権については、一般的には著作者の死後50年となっています。
ただし、外国曲の場合は、100年前からあったから問題ないと思っても、日本訳の歌詞を作った訳詞者はまだ生存していて保護期間内であったり、その他の特例で保護期間が延長されているものもあるので、注意が必要です。
友人のアマチュアバンドの公演に行ったら、彼らが演奏している曲が入ったCDをくれました。友人は「メンバーの了解を取っているから、このCDの曲をビデオのBGMに使っていい」と言ってくれましたが、本当に使っても大丈夫でしょうか?
音楽の著作権は、原則的には作詞家・作曲家・演奏者にありますが、ケースによっては音楽出版社・レコード会社、また彼らから楽曲の管理を委託(信託)されたJASRAC(日本音楽著作権協会)などの権利者団体に権利が譲渡または信託されている場合があります。
この場合、作詞・作曲が友人のオリジナル曲であり、演奏者も使用の許諾をしているならば、あとは、その楽曲の権利を音楽出版者や権利者団体に移して(譲渡・委託)いないかを確認し、それがなければ使うことができます。
もし楽曲の権利を音楽出版者や権利者団体などが持っている場合は、作曲家や作詞家の個人の許諾だけで利用することはできません。
テレビ番組では自由に有名な曲を使っているように思えますが、個別の権利者から許諾を取っているのでしょうか?
テレビ局は、日本音楽著作権協会と包括契約を結び、一定の使用料を支払っているため、日本音楽著作権協会が管理している楽曲であれば個別の権利者に使用のたびに許諾を取る必要はありません。
ただ、それは放送に使う場合だけの包括契約ですから、その番組をDVDで出す場合やWebで配信する場合は、別途個別の権利者からの許諾を取っています。
ビデオ作品をグループで制作しました。その場合の著作者あるいは著作権者は誰になるのでしょうか?
ビデオ作品は、著作権法では「映画の著作物」に該当します。映画の著作物の著作者は、条文著作権法第16条ででは「制作、監督、演出、撮影、美術等を担当してその映画の著作物の全体的形成に創作的に寄与した者とする」とされています。具体的には、プロデューサーや監督、撮影監督、美術監督が該当します。
また、映画やテレビ番組の場合は、著作者はさまざまにいても、その著作権者はテレビ局や映画会社になっているケースが一般的です。
この問題についてはいろいろ議論もありますが、個人が制作している場合は、著作者がイコール著作権者になり得ます。グループ制作の場合は、前記した「全体的形成に創作的に寄与した者」ということになります。これも抽象的ですが、実質的に制作を統括した人ということになります。また各人が共同で同等に制作に携わったり、各人が制作した部分を区別できない場合は、共同著作物として扱うこともできます。
映像を作るときにしてはいけないこと(例)
著作権の基礎講座
映像制作で知っておきたい著作権Q&A
映像制作に役立つ著作権関連リンク集
注意
このページは、応募者の皆様に著作物の利用に関する知識を深めて頂くために、基本的に想定される事項をまとめたものです。
このページの手続きのみで著作権に関する手続きを全て網羅しているわけではありませんので、他人の著作物を作品に利用する場合には、関係する権利者に許諾手続きについてご確認下さい。
TVF事務局、日本ビクター株式会社は、理由のいかんを問わず、応募作品の著作権侵害その他の第三者の権利侵害等に関する紛争について、一切の責任を負いかねます。
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