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音楽の旅


vol.26
   スティーヴィー・ワンダー / キー・オブ・ライフ 2020.July

スティーヴィー・ワンダー / キー・オブ・ライフ
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新型コロナ・ウィルスによる外出自粛(2020年5月中旬現在)で通勤・通学の機会が激減し、ヘッドフォン/イヤフォンの使用頻度がガクッと下がったという方は少なくないと思う。そうした沈滞ムードの渦中でも、巣篭もりしながらぜひいい音で音楽を聴いていたいものである。

さて、そんな中、米女性アーティストのレディー・ガガが中心となって、新型コロナ・ウィルスの治療の最前線で奮闘する医療従事者を支援するオンライン・イベント「One World:Together at Home」が去る4月19日に開催された。その参加アーティストの中で私の目を引いたのが、スティーヴィー・ワンダーである。

スティーヴィーは、1985年に行なわれたアフリカ飢餓救済のためのチャリティー「USAフォー・アフリカ」に参加するなど、慈善活動に積極的なミュージシャンとしても知られる。自身も誕生後すぐに目が不自由になるなど、ハンディ・キャップを背負っている。今回はスティーヴィーの18枚目のオリジナルアルバム「キー・オブ・ライフ」を取り上げよう。

スティーヴィー・ワンダー / キー・オブ・ライフ

1976年にモータウン・レコードからリリースされ、ビルボード全米アルバム・チャートの1位に輝いた「キー・オブ・ライフ」は、グラミー賞のアルバム・オブ・ザ・イヤー他、4部門を獲得した名盤であり、スティーヴィーの代表的作品であるばかりか、ソウル/ファンクの最重要作の一つとして挙げる批評家も多い。オリジナルはLP2枚と4曲入りEPの組合せでリリースされた(現在販売されているCDでは、2枚に全曲を収録)。

全編105分オーバーの大作で、全17曲中、ハービー・ハンコックやジョージ・ベンソン、ミニー・リパートンなど、大物ゲストの参加も話題となった。シングルカットされた「回想」や「愛するデューク」は、全米1位を獲得。他に愛娘を歌った「可愛いアイシャ」といった人気曲もある。

前回に引き続き、この試聴でも「HA-FW1500」を用いた。「キー・オブ・ライフ」に限らず、モータウンサウンドをきっちり再現しようとすれば、ベースラインやリズムを正確に、なおかつファンキーに再現しなければならない。そこで私が注目したのが、「ハイエナジー磁気回路」だ。

ビートを忠実に再現するには、ドライバーの反応のよさとリニアリティが肝になる。本機は磁気回路に新開発のプレート形状を採用することで、小型ながらも強力なネオジウムマグネットの磁力を効率よくボイスコイルに伝達することを可能とした。加えて、ボイスコイルが前後にピストニックモーションする際の駆動力の変動を抑制し、前後の動きの直線性(リニアリティ)を改善している点も見逃せない。

もちろんその磁気回路とボイスコイルの動作に対して忠実に反応するウッドドームカーボン振動板の働きも重要だ。私は特に独自設計の「アキュレートモーションエアダンパー」のサポートが要になっているように思う。

No.1シングル「回想」は、イントロのベースとシンセサイザーの多重ミックスによる反復リズムが印象的なナンバー。カッティング・ギター、ホーン・セクションなど、バックのリフもゴキゲンで、このファンキーなビートをHA-FW1500ががっちり、くっきりと再現している。間奏部のディストーション/ファズを効かせたベースもかっこいい。

「可愛いアイシャ」は、透明感のあるハーモニカがアクセントになった、実にチャーミングな曲だ。シャッフルビートのドラムのフィルインを小気味よく、そのリズムに乗ったスティーヴィーの伸びやかな声がとても心地よい。

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