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ドライブレコーダー用語の「わからない!?」を解決!

ドライブレコーダー用語の「わからない!?」を解決!

最近ニュースなどでも、ドライブレコーダーの映像を見かけるようになりましたね。そんなドライブレコーダーの購入を検討している方も多いと思います。そして実際に店頭へ足を運んで店員さんの話を聞いたり、Webサイトを覗いて検討を始めている人も多いようです。

でも…専門用語が多すぎて、よく分からない、なんて人もいるのでは? 今回は、そんなドライブレコーダー購入を検討し始めた超初心者に向けて、難しい用語を噛み砕いて解説していきます。これさえ知っていれば、ドライブレコーダーを選びやすくなるはずです。

01. 「フルハイビジョン」や「2M(メガ)」ってどんな意味?

ドライブレコーダーは、ビデオカメラの兄弟のようなカテゴリー。そのため、ビデオカメラで使う用語をそのままドライブレコーダーの説明に使っていることがほとんどです。

ドライブレコーダーが撮影する映像の数値で表せるスペックの一つが「解像度」です。解像度とは、ざっくりと言うと「映像のきめ細かさ」。例えば、テレビやスマートフォンの画面を虫眼鏡などで見ると、無数の点状の光が光っているのが分かります。この一つ一つの点(画素)が、映像を作り出しているんです。そのため、この点が多ければ多いほど映像は精細に、よりキレイになります。

問題は、解像度の表現の仕方がたくさんあることです。

最も代表的で馴染みのある表現が「フルハイビジョン」や「ハイビジョン」だと思います。「フルハイビジョン」とは、前述の点の数が「1920×1080画素」あります。単に「ハイビジョン」と言うと、一般的には「1280×720画素」になります。さらにややこしいのですが、それぞれパンフレットや雑誌などでは「フルHD」や「HD」と表記されることがあります。

つまり……
フルハイビジョン フルHD 1920×1080画素
ハイビジョン   HD   1280×720画素
……となります。

ドライブレコーダーで現状最も多く採用されているのが、「フルハイビジョン」の解像度ですが、最新モデルではより高解像度化が進んでいます。例えば2304×1296画素や2560×1440画素のものも現れています。

高解像、高画素化することで、さらに表示がややこしくなってきます。

1920×1080画素のフルハイビジョンを約200万画素
2304×1296画素の解像度のことを約300万画素と表示することがあります。 これは、単純にそれぞれを掛け算した時の数値を言っているだけです。

つまり……
1920×1080=2,073,600画素 約200万画素 2M(メガ)
2304×1296=2,985,984画素 約300万画素 3M(メガ)

ちなみに、メガとは100万を表す単位です。

……となります。
これを全て把握しましょう…なんて言ったら、多くの人が匙を投げそうですね。

そこで提案です。最低限「フルハイビジョン」関連の名称と数値だけ覚えてください。なぜなら、フルハイビジョンの画質で撮影できるドライブレコーダーであれば、大きく支障をきたす可能性が少ないからです。フルハイビジョン画質であれば、通常車間距離の前方車両のナンバープレートが無理なく確認できるからです。ナンバープレートが見えれば、車種などの特定も可能です。

見づらいナンバープレートの映像が…
クッキリきれいな映像で再生します。

※効果を分かりやすく説明するためのイメージです。

フルハイビジョン(フルHD)
1920×1080画素
約200万画素
2M(メガ)

もしドライブレコーダーを選ぶ際には、フルハイビジョン以上の画質であるかを確認して購入すると良いでしょう。

02. 英語ばかりで分からない!「WDR」や「HDR」って何なの?何が良いの?

ドライブレコーダーの難解語の一つとして「WDR」もしくは「HDR」が挙げられます。スマートフォンのカメラアプリやデジタルカメラ、ビデオカメラでも同様の語句が使われるので覚えておいて損はありません。

まず「WDR」と「HDR」は同意語です。「WDR=Wide Dynamic Range(ワイドダイナミックレンジ)」であり、「HDR=High Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)」です。ドライブレコーダーなどのカメラ系で「WDRもしくはHDR」と言えば、明るさの幅(レンジ)を広げる/高めるソフトウェア技術のことです。

例えば、眩しいと感じるような日中に、人は眼を細めたり手をかざしたりします。これによって眼に入ってくる光量を調整し、目の前に広がる被写体や風景を見やすくします。同様に、ドライブレコーダーなどのカメラも、入ってくる光量を調整することで被写体などを正確に写せます。

もし眩しいと感じるほどの明るい場所で、カメラの眼にあたる部分がパッチリと見開いたまま撮影すると、最悪の場合は、真っ白な映像しか撮れません。逆にちょっと暗いなぁという状況で、カメラが眼を細めていると、真っ暗な映像しか撮れないのです。

問題は、視界の中に眩しいほどに明るい部分と、よく見えないよというほどに暗い部分がある場合です。

例えば、晴れた日中にクルマがトンネルに入る直前を想像してください。トンネルの周りは明るく見やすいはずです。でも、その状況でトンネルの中の様子を正確に捉えるのは難しいですよね。

逆に、トンネルを出る前後にも同じことが言えます。暗いトンネルの中では、カメラの眼はパッチリと見開いている状況だと思ってください。トンネルの中の様子は写せますが、その状況でトンネルの出口を見ると、通常は映像が真っ白になってしまいます。

映像が真っ白になるにしろ真っ黒になるにしろ、その場所にクルマなど何かが在るかもしれないのに、映像では正確に捉えられないということです。暗所と明所を同時に見るのは、人の眼にも厳しく事故が起こりやすいポイントですが、ドライブレコーダーにとっても難しいのです。

そうした弱点を克服するための技術が「WDR=HDR」です。明所と暗所、明暗差の激しい場所を同時に写せる「幅」を広げるのです。

WDRなし
トンネルの先が真っ白で前方車両が見づらいです
WDRあり
トンネルの先を走るクルマをしっかりと認識できます

※画像はイメージです。

03. 「LED信号に対応」って…非対応だと信号が写らないの!?

LED信号は超高速で点滅しています。その関係でドライブレコーダーの機種によっては、録画した映像を確認すると、信号の色が把握できなかったり、点滅していることがあります。同じく点滅している蛍光灯の下でビデオカメラを撮影すると、映像の明るさが高速で明暗を繰り返すのと似た理由です。

つまり最悪の場合、事故の瞬間に信号が何色だったかを確認できないことがあるということです。ドライブレコーダーとしては致命的とも言えますね。

ただし最新モデルでは、LED信号対応が一般化しています。パンフレットなどでも大きく記している機能です。ただし購入時には油断せず、確実に「LED信号対応」かどうかを、忘れずに確認しましょう。

ちなみに信号機は、東日本が1秒間に100回、西日本が1秒間に120回も点滅しています。東西で点滅速度に差異があるのは、電力周波数が50/60Hzと違うことに起因します。

そしてドライブレコーダーの映像は簡単に言えば、1秒間に25〜30枚(25〜30fps)の画像を撮影し、それをパラパラ漫画のように繋ぎ合わせることで1つの動画にしています。1秒間に25〜30回のシャッターを切っているということ。

そのため、信号機の点滅とドライブレコーダーのシャッタータイミングが、同期してしまうと、最悪では信号機が消灯しているように映ります。具体的には、仕様表にあるフレームレート(単位はfps)という項目をチェックすることで、ほぼ分かります。もし25fpsもしくは30fpsという設定になっていたら、それぞれ東日本と西日本で同期する危険があるので要注意です。

これは多くのメーカーがLED信号機への対策として、シャッタータイミングを微妙にズラす手法を取っているからです。よく見かけるのが「27.5fps」にすることです。25fpsと30fpsのほぼ中間のフレームレートとすることで、東日本と西日本の両エリアのLED信号機に対応しています。

04. 「駐車録画対応」だと、駐車場でも安心できる?

一般的なドライブレコーダーは、クルマのバッテリーから電源供給しているため、大容量のバッテリーを内蔵していません。エンジンを掛ければ起動して録画を開始し、エンジンを切れば録画も停止されて電源がオフになります。

でも……ちょっとコンビニへ買い物に行ったときなどに、駐車中のクルマが車上荒らしに遭う心配もありますよね。そうした時に安心してクルマを空けられるのが、「駐車録画対応」のドライブレコーダーです。

駐車モードにした場合に、どういった映像を撮影できるかは、メーカーやモデルによって様々です。例えば駐車モードに切り替わっても、走行時と変わらずに動画を常時録画できるモデルがあります。また設定によっては、衝撃などを感知してから録画をスタートさせるモデルもあります。

もし駐車時における監視を重視したいのであれば、各モデルの仕様表を細部まで確認しましょう。

05. 「ノイズ」って…どんなもの?

車載テレビやカーナビと、ドライブレコーダーを一緒に使っていると、相性が悪い場合、テレビの映像や音声に「ノイズ」が乗ることがあります。例えば車載テレビの場合は、上の図のようなひどい状態にはならないと思いますが、映像の一部にブロック状に乱れたりします。また、テレビ音声が乱れて、聞き取りづらくなることも。

ドライブレコーダーが発生する電磁波によって、車載テレビの映像に影響がでないように、ドライブレコーダー側に対策を施したモデルが増えています。車内に複数機器を取り付けている場合は、対策済みであるかを確認しておきたいところです。

【まとめ】

ドライブレコーダーを選ぶ際に最も重要なのは、画質。スペックだけでは画質は見極められないが、事故時に映像を拡大してみる可能性を考えると、やはり解像度が高い方が安心だ。

またLED信号機への対応や、カーナビなどへの電波干渉を防ぐノイズ対策は必須と考えたい。一方で駐車録画対応については、普段どこに駐車してどんな時にどれだけの時間、不安に感じることがあるかに合わせて検討するべき。

ドライブレコーダーのようなデジタル機器に馴染みのない方々には、なにかと分かりづらい用語が多いはず。ここで説明した用語に関しては、しっかりと予習して自分にあったドライブレコーダーを選んでもらいたい。

※ドライブレコーダーを取り付ける際は、実際のお車の形状や法令に合わせ、ドライブレコーダーに付属している取扱説明書に従ってください。あわせてJVCドライブレコーダーをお車へ取り付ける際の参考資料もご覧ください。

※誤った取付や配線をすると、自動車の安全装置に重大な支障をきたし、交通事故につながるおそれがあります。取扱説明書および本書をよくお読みになり、正しく取付けてください。取り付けに不安のある場合は、車をお求めになった販売店にご相談することをお勧めします。

※わかりやすく説明するために、画像を一部加工しています。

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