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1.27インチ4K2K

2007年6月20日 報道発表

独自開発の高精細反射型デバイス“D-ILA”の新ラインアップ
世界最小※1、「1.27インチ4K2K D-ILAデバイス」を
新開発

~従来比約43%の小型化と、デバイスコントラスト20,000:1 を実現~

1.27 インチ4K D-ILA デバイス



 日本ビクター(株)は、独自開発のプロジェクター用高精細反射型デバイスD-ILA(Direct-Drive Image Light Amplifier)の新ラインアップとして、フルHDの4倍以上の画素数をもつ約1000万画素(水平4096×垂直2400)を実現した映像デバイスとして世界最小※1の「1.27インチ 4K2K D-ILAデバイス」を新たに開発しました。
※1…2007年6月20日現在、4K2K 表示を実現した映像デバイスとして。

 当社は2000年秋に786万画素(水平3840×垂直2048)の「初期4K2K D-ILAデバイス」を開発以来、様々な実験上映や検証を経て、2004年9月に「4K2K D-ILAデバイス(デバイスサイズ:1.7インチ、デバイスコントラスト5000:1)」および同デバイスを搭載した「4K2K D-LIAプロジェクター」※2を開発し、さらに進化させてきました。 
※2…愛知万博(2005年)に出展の「スーパーハイビジョンシアター(NHK)」600インチ上映用プロジェクターとして採用。

 そして今回当社が開発した「1.27 インチ 4K2K D-ILAデバイス」は、微細画素実現のための新構造や新製造プロセスを導入し、4K2K表示を実現した映像デバイスとして世界最小サイズを実現(従来の「4K2K D-ILAデバイス」と比較して面積比で約43%小型化)するとともに、アイリス(絞り)機構なしのネイティブコントラスト15,000:1 で好評を得ているD-ILAホームシアタープロジェクター「DLA-HD1」に搭載したデバイスの技術を投入し、世界最大画素数約1000万画素の20,000:1もの高コントラスト比(従来比約4倍)での表現を実現しました。

 なお当社は、6月19日から米国カリフォルニア州アナハイムで開催されるプレゼンテーション関連の展示会「Infocomm 2007」に、本デバイスおよび本デバイスを搭載した新型4K2K D-ILAプロジェクターの試作機を参考出品し、その超高精細・高画質映像を迫力の大画面でアピールします。


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<今回開発した「1.27インチ4K2K D-ILAデバイス」の主な特長>

1.画素ピッチ6.8μmにより、4K2K表示デバイスとして世界最小※1の対角1.27インチ(従来面積比約43%小型化)ながら世界最大画素数約1000万画素(水平4096×垂直2400)の超高精細映像表示を実現。

2.デバイス解像度は水平4096 ×垂直2400ドットを有するので、「デジタルシネマイニシアティブ(DCI)」が推進する4K デジタルシネマ(水平4096×垂直2160)に対応。また、デザインやCAD用途に利用されているWUXGA(水平1920×垂直1200)の4倍表示が可能。あわせてPAL 放送方式の走査線数の4倍に相当するなど、幅広い用途に対応。

3.画素間ギャップ0.25μmによる93%以上の高開口率を達成。あわせて、配向の乱れ低減化技術、新液晶、新配向技術の採用により、液晶からの反射光の散乱や回折などの異常光を大幅に低減させ、デバイスコントラスト20,000:1(従来比約4倍)を実現。

4.従来のD-ILAデバイス同様の液晶配向膜を用いているので、長寿命と高耐久性を継承。

5.駆動周波数の適正化やビデオ信号入力負荷軽減でゴーストと相クロストーク課題を解消し、アナログ駆動起因の画質劣化を改善。


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<開発背景>

 当社は1996年よりハイビジョン解像度を超える超高解像度映像システムの開発に着手し、2000年秋に786万画素(水平3840×垂直2048)の「初期4K2K D-ILAデバイス」を開発、2001年3月より研究目的のユーザーに本デバイスを搭載したプロジェクターの供給を開始しました。その後2004 年9 月には「4K2K D-ILAデバイス」および同デバイスを搭載した「4K2K D-LIAプロジェクター」※2を開発しました。
 こうした開発活動を進めながら、当社は、「デジタルシネマイニシアティブ(DCI)」の4K2Kスペックの規格化への協力や、NHKが開発した「スーパーハイビジョン8K4Kシステム」へ採用される(プロジェクター)など、国内外での超高解像度映像システムの研究・取り組みに貢献してきました。
 近年フルHD映像が世界規模で一般家庭にも普及・浸透する一方で、高精細デジタルシネマ制作やHD放送を超える新しいテレビ放送規格化提案をはじめ、プレゼンテーション、監視・制御、医療分野などで、HD を超える次世代高精細映像「4K デジタル」へのニーズの高まり、それらに相まっての各分野での取り組みが活発になっています。
 今回当社が開発した「1.27 インチ4K2K D-ILAデバイス」は、こうした環境変化に対応すべく、性能を向上させるとともに4K2K プロジェクターの小型化を見据えてデバイスサイズを最適化し、より幅広い業務分野への普及を目指しています。
 なお当社は、6月19日から米国カリフォルニア州アナハイムで開催されるプレゼンテーション関連の展示会「Infocomm 2007」に、本デバイスおよび本デバイスを搭載した新型4K2K D-ILAプロジェクターの試作機を参考出品し、その超高精細・高画質映像を迫力の大画面でアピールします。
※文中敬称略


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<主な仕様>

デバイスサイズ 対角1.27 インチ
画素数(水平×垂直) 4096 × 2400 ピクセル
画素ピッチ 6.8 μ m
画素間ギャップ 0.25 μ m
開口率 93%
素子コントラスト 20,000:1
応答時間(tr+tf) 4.5ms
液晶モード 垂直配向液晶
配向膜 光安定無機配向膜


※反射型液晶デバイス”D-ILA”とは

 当社が独自開発したプロジェクター用高性能反射型液晶デバイスの名称で、高輝度と高精細化の両立が図れるプロジェクター用反射型液晶デバイス”LCOS”(Liquid Crystal on Silicon)の代表的なモデルです。当社は1997年10月にSXGA(130万画素)タイプの開発に成功し、同年末にD-ILAプロジェクターを発売。以来、ハイエンドプロジェクター向けデバイスとして多年にわたる量産実績を積み重ね、 2004年5月には世界初の家庭用フルHDフロントプロジェクションシステムを、同じく7月には、米国市場でリアプロジェクションシステムを発売するなど、着々と商品化を実現してきました。
 2007年1月に発売したD-ILAフルハイビジョンホームシアタープロジェクター「DLA-HD1」は、新開発0.7インチフルハイビジョンD-ILAデバイスと新光学エンジンにより、アイリス(絞り)機構なしのネイティブコントラストとして業界最高※3の15000:1によるリアルな黒表現を実現し、グローバル市場において高く評価され、大ヒット商品になっています。

※3…ホームシアタープロジェクターとして。2007年6月20日現在、当社調べ。


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[2007年06月20日]