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コニカミノルタプラネタリウム株式会社の施工により、リニューアルオープンした名古屋市科学館プラネタリウム。世界最大級内径35メートルの広大なドームスクリーンに天空を演出するのは、光学式プラネタリウム、D-ILA8Kレーザープロジェクター8台、D-ILA 4Kレーザープロジェクター8台を使用したプラネタリウムシステムです。
2011年3月に「天文館」「理工館」を建て替えをした際に現在のプラネタリウムシステムに生まれ変わりました。それから10 年が経過し、プロジェクターの更新時期を迎えていました。名古屋市科学館が大切にしているのはあくまでも「限りなく本物に近い星空の再現」です。高品質な投影映像とともに、星空の再現性を損なわないよう、“深くリアルな黒”を併せ持つ、高品質なプロジェクターを選定しました。
■ コントラスト比
星空はプロジェクターではなく、光学式プラネタリウムという専用の投影機で再現します。星空の背景の夜空は均一に暗くなければなりません。複数のプロジェクターの投影範囲を重ねて一続きの映像にするため、映像を投影していない状況では漆黒である必要があります。また暗い空間で暗順応した目で見ることになるのでカタログスペックだけでは判断できません。暗くしたドーム内で実際の映像を比較して選定しました。
■ 調整機能
プラネタリウムでは、ドーム形状の特殊なスクリーンに対して映像をひと続きに投映する必要があります。内径35mという世界最大級の大きさを誇る名古屋市科学館のプラネタリウムでは、複数台のプロジェクターを使用する必要があり、プロジェクター間での映像調整が不可欠です。
プロジェクター毎に映像を生成するイメージジェネレータの補正機能を最大限に生かすために不可欠な色調整機能や輝度調整機能が搭載されている点も大きなポイントでした。
■ レーザー光源
ランプ光源のプロジェクターにて構成されたシステムは光源の輝度変化が大きく上記で述べた複数台のプロジェクターの明るさを均一にする調整を頻繁に行う必要がありました。また、ランプ交換作業、その後の調整作業が必要になります。これらの運用・保守作業の軽減のため、機種選定においてレーザー光源のプロジェクターを必須としました。
■ プロジェクター使用機種一覧
更新前は従来機種であるDLA-SH4Kを全天周デジタル式システムで使用していましたので、暗所での映像クオリティや漆黒の表現や安定性、静粛性などの設計思想には大きな信頼感がありました。レーザー光源に更新したことにより、明るさや色域の広がりを明確に実感しました。プラネタリウムでは色彩豊かな天体はもちろん、月食やオーロラなど暗い領域で微妙な明るさの変化をもつ天文現象をテーマとして扱います。暗闇から明るい領域まで、連続した表現力が向上したことにより、更に科学的な再現をすることが可能となりました。2 台のDLA-VS4810で構成された過去最大の恒星カタログデータを用いた天の川投影機は今回のニューアルの目玉です。これは常にシャッターを開いて運用し、星空に天の川を投影するので、黒の表現力の高さがあってこその導入となります。また、レーザー光源になったことにより、メンテナンス作業の効率性の向上も実感してます。突然のランプ切れなど、突発性のトラブルがなくなったことで運用性も向上したと感じます。
誰もが楽しみながら科学に親しめる国内屈指の総合科学館「名古屋市科学館」。1962 年11月に開館し、現在は「天文館」「理工館」「生命館」の3 つの館で構成されています。建物を印象づける巨大な球体の上半分にあり、世界最大級、内径35mドームスクリーンを備えたプラネタリウムは一番人気。限りなく本物に近い星空と迫力ある宇宙映像、そして専門学芸員による生解説が特徴です。
愛知県名古屋市中区栄二丁目17 番1号 名古屋市科学館天文館6階プラネタリウムドーム「NTPぷらねっと」
TEL:052-201-4486
http://www.ncsm.city.nagoya.jp/