MESSAGE
D-ILAフルハイビジョン ホームシアタープロジェクター DLA-HD1開発者メッセージ 「映画館よりも美しい映像で、想い出や感動を味わってもらいたい」

「DLA-HD1」の一番の特長を教えて下さい。

何と言っても、ネイティブコントラスト 15000:1が描き出す未知の映像の世界です。従来もアイリス(絞り)機構を付けて、15000:1のコントラストというものはありましたが、当社はアイリスなしでそれを実現しました。これは、表現できる白と黒の範囲が従来比5倍まで能力が高まったものです。AV機器としてのプロジェクターの生命線は黒の表現力です。DLA-HD1は、今まで経験したことのない黒を表現できます。我々はこれを〝True Black〟と呼んでいます。
こういう話をいくら言ってもなかなか理解してもらえないので、機会があればぜひ、実際の映像をご自分の目で確かめてもらいたいですね。

「DLA-HD1」への思いを聞かせて下さい。

この商品の開発がスタートしたのは、2年ほど前なのですが、バラック状態の試作品で初めて画を出した時、その美しさに我々開発メンバー全員がしばらく声も出せず、ただ立ち尽くしていたのを覚えています。開発メンバーは、DLA-HD1の2世代前の商品から開発に携わってきましたが、それまでは素子や光学系のいろいろな制約があり、皆 理想と現実のギャップに悩んでいました。しかし、今回、素子、光学系を一新し、妥協のない最高のものができたと思っています。完成度については、100%の自信があります。

商品化に当たり、苦労した点とそれをどのように克服したかを教えて下さい。

光学系ではワイヤーグリッドという新しい部品を今回採用しています。使っている場所によって違いますが、薄い所では1mm程度の薄いガラス板なので、固定方法や精度出しなどに苦労しました。解決方法は企業秘密なので申し上げられませんが、初めて画を見たときの感激が忘れられなくて、みんな夢中でしたね。だから、開発関係者全員が苦労したというよりはむしろ非常にやりがいと充実した気持ちで取り組みました。

お客様へのメッセージをお願いします。

このプロジェクターは、ご家庭で映画館に匹敵する、あるいはそれを超えるような美しい映像が楽しめると思っています。ただ単に色が綺麗なだけではなく、奥行感や立体感、臨場感まで表現できます。艶のある黒、漆黒の黒も描き分けられます。
「映像を見る」というより、「映画という作品を鑑賞する」ことに使ってもらいたいですね。そして、その映画を見た時の喜びや切なさ、思い出や感動をお客様に味わっていただくことができれば、この商品を世に送り出したチームの一員として本当に幸せです。

(2007年1月取材)


小林光 ILA事業グループ ILAカテゴリー主幹D-ILA Home Theater Projector DLA-HD1