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Draw your sounds!

CLASS-Sなモノ・コト

VOL.
14
   「littlebodco」 タオル 2017.May

「littlebodco」 タオル

CLASS-Sな逸品
「littlebodco」 タオル

1950年代後半のリオ・デ・ジャネイロで誕生したボサノヴァ。かの地で古くから愛されてきたサンバや、当時新しい音楽として流入しはじめたジャズ、さらにはヨーロッパの近代音楽、特に印象主義などをベースに出来上がったというのが定説である。それは急速に全世界に広まり、現在でも多様なバリエーションを生み出していることは周知の事実だろう(ただ、ブラジルでは過去の音楽として扱われ、正統的なボサノヴァを演奏するミュージシャンは少なくなっていると聞く)。

こと日本においては90年代、その耳馴染みのよいメロディーやソフトな曲調から、たとえばカフェやレストランの空間を彩るアイテムとして重宝される傾向にあった。嫌な言い方だがおしゃれなBGMとして消費された感も拭えない。

「littlebodco」 タオル

ところが、一流どころのボサノヴァミュージシャンのライブに接すると、きっと誰もがその認識を新たにするはずだ。それはリズムそのものの重要性や存在感の大きさ。旋律やハーモニーを支える、くっきりとしたビートが音楽の中心に宿っているのである。

闊達で切り立ったようなリズムがあるからこそ、楽曲の魅力が増し音楽に奥行きが生まれる。これまで幾度となくボサノヴァに触れてきたが、感動させられるのは、そんな音楽の芯ともいうべきものが備わっている演奏に限られると思う。

こんな話を持ち出したのは、littlebodco(リトルボッコ)のタオルに触れたからである。綿・麻・竹(バンブーレーヨン)の3種類の糸を使用し、それらの太さや織り方などを吟味し、高いクッション性や吸水性を獲得している。さらに驚いたのは、肌あたりの極めて優しいこと、そして適度なコシやしなやかさが感じられることだ。

「littlebodco」 タオル

製造は東京・青梅で明治元年に織物メーカーとして創業し、1962年から高級タオルを手がけるホットマン株式会社によるもの。彼らの技術が、littlebodcoのタオルの心地よさを支えているのである。単にカラフルで、柔らかいだけのものとは一線を画している。そこに本来のボサノヴァと共通するものを見出したというわけだ。

フレンドリーなルックスだけど、タオルの本質というべきものをさりげなく追い求めている。そう、そのさりげなさ、そして機能の高さこそ、普段使いのアイテムに求められることだ。CLASS-Sの製品たちとも、まさにそこがクロスする。イヤホンやポータブルヘッドホンアンプと、littlebodcoのタオルをバッグに入れて、一緒に持ち歩いてみようか。外出するにはちょうどよい季節が巡ってきたことでもあるし。

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