HA-FXZシリーズでは、直径0.4mm、長さ30mmという常識を覆す小さなストリームダクトを採用しています。

HA-FXZシリーズでは、中高音の明瞭度「キレ」をそのままに、新たにサブウーハーを追加することでリアルな重低音を再現し、重低音から中高音まで幅広い音域を実現しています。
ダイナミック型インナイヤーヘッドホンでは初めての試みとなる今回のチャレンジで、大きな壁となったのは、サブウーハーからの中高音域への音の「かぶり」でした。
この課題を解決するためにサブウーハーユニットの前後を筐体で密閉して、ヘルムホルツ共鳴を利用してダクト部から音を出し、中高音域をカットして低域成分を抽出するスピーカーの「ケルトン方式」をヘッドホンに応用することにしました。 しかし、この方式で通常のスピーカーの感覚で内径数ミリメートルのダクトをイヤホンに設定しても中高音域 はほとんど減衰しませんでした。分析の結果、インナーイヤーヘッドホン用の小さな筐体の中から低音域だけを取り出すには、ダクトを長くするか断面積を小さくする必要があることが判明しました。試行錯誤の末、ダクトが金属製ウーハーケースを約3/4周巻き込むよう設計して可能な限りの長さを確保し、さらに断面積をとても小さくするという通常のスピーカー設計の常識を覆す新方式のストリームダクトを開発しました。
こうしてケルトン方式を応用したウーハーユニットの音を、ストリームダクト内を通過させることで低域成分だけを抽出し、中高音域への音の「かぶり」を解消することに成功、重厚でリアルな重低音を再現する業界初のストリームウーハーが誕生しました。
新開発の重低音用ストリームウーハーと新たにチューニングされた中高音ツインシステムユニットの組合せで構成される業界初の新構造ライブビートシステムは、その名が示すように全音域にわたって「生きた」音、真実の音を再現するJVCだけのユニークなシステムです。