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体験セミナーレポート 2009年12月15日開催

体験セミナーレポート:2009年12月15日開催

プロカメラマンの岡 英史さん【左】と映像クリエーター高野 光太郎さん【右】のトークショーのようす

2009年12月15日、当社の「JVCケンウッド丸の内ショールーム」にて、業務用HDメモリーカードカメラレコーダー「GY-HM700/GY-HM100」のProHD体験セミナーを開催しました。

同セミナーでは、当社の担当者よりProHDの基本コンセプトを説明した後、映像クリエイターの高野 光太郎さんが、クリエイターの立場からProHDのワークフローの利便性について説明。つづいて、プロカメラマンの岡 英史さんが実際に使った体験を踏まえて「GY-HM700」を紹介。その後、お二人の掛け合いによる撮影・編集両面からProHDの魅力についてフリートーク形式でセミナーを展開しました。


機動性にすぐれたGY-HM100


高野
皆さんもうご存知かと思いますが、GY-HM100(以下HM100)は本当にとても軽いです!
僕はこれはカメラマン用というよりはディレクターズカメラだと思っています。

最近ではあまりカメラを目立たせないようにして欲しいと言われる場合があって、そういうときは外付マイク、ハンドルを外して撮影することも可能ですね。こうすればカメラで撮られることに慣れてない方も自然な表情で撮ることができるんです。さらにいいなと思うのは、ケーブル1本でPCと接続できてすぐに編集にとりかかれること。これはとても便利。

以前は、編集環境に合ったフォーマットに変換しなければならず、編集に大変時間がかかったものです。 このカメラは、MP4フォーマット、MOVフォーマットの記録選択ができるためネイティブ編集が可能で、変換のないトランスコードレスというファイルベースワークフローの欠かせないポイントを満足しているところが最大の特長です。 MP4にもネイティブに対応することから、XDCAM EXとHM100の2カメ体制での制作が実現。各々のカメラで撮影した映像を同じタイムライン上でシームレスに編集できるので便利です。


GY-HM700はかなり使えるカメラであると実感

高野
GY-HM700(以下HM700)を使ってみての印象は?


昔のカメラと違い、テープ駆動の部分がなくなるので良い意味でコンパクトなボディになっています。 バランスについてもショルダーパッドが簡単に移動できるので、どんな体型の方でも合わせられます。
画質に関しては、葉山の夜の海で撮影したんですが、その映像を見ると、暗いところのノイズの少なさや階調表現がすばらしく、2/3インチサイズの他社品と比べても遜色が無いことを実感しました。

高野
軽い、っていうことでいうと女性カメラマンにも・・・?女性カメラマンっていうとブライダル系とか思いつきますが…


ブライダルシーンでは新婦の部屋に入れるのは女性カメラマンなのでそういった環境ではのような小さいカメラが適していますね。控室ではHM100、披露宴会場ではHM700を使うなど、それぞれを使い分けるのもいい。ブライダルでENGは男性が撮影する場合が多いが、HM700は、これだけ軽くて小さくてコンパクトだったら女性でも扱える。両方とも女性がやったら絵面も変わってくるんじゃないかな。現場でHM100/HM700を一緒に使っても、色は同じだし、フォーマットも一緒なので編集の際にわずらわしさもないですし。


GY-HM700はダブル収録だから安心



またブライダル系っていうと、今回のHM700は後ろに、SxSも装備しているのでダブルで記録ができる仕様になっている。 ダブル記録は、撮りなおしのきかない現場で、テープレスの時代には大変重要だと思う 。バックアップして記録しているという安心感は現場としては非常にいい。
あと特筆すべきHM700の特長として、LCDのモニターが他のどのメーカーよりも大きくて画面が美しい。今回HM700を使って思ったことは、これから現場を依頼されたときに十分選択肢に入ってくるカメラですね。


撮像素子にCCDを採用した理由を探る

高野
HM700/HM100は撮像素子にCCDを採用していますが、CMOSとCCDの違いという点ではいかがでしょう?


他社の撮像素子はCMOSの多い中、あえてCCDを採用したところにいろんな意味があると思う。
CCDを採用していることで動体ゆがみ(ローリングシャッター現象)がないということが最大の魅力で、動いている映像を撮るときにはCCDを使わざるを得ないときもある。
あとこれは数字上の話ではないんですが、ダイナミックレンジがなんとなく広い。何となくというのは、白飛びが飛ぶには飛ぶんだけれども飛ぶまでにCCDだと粘る。
「粘る」というのは、CMOSは画面が白く飛ぶとき一気にズバンと飛んでしまうがCCDはアナログ的に飛ぶギリギリまで階調を維持する感じがする。敢えてCMOSを使わなかったところはそういった理由からかな。


編集作業のシームレス化は必須


無駄な時間といえば、トランスコードの時間って無駄ですよね。

高野 
無駄ですねぇ。


このProHDを使うことでどれだけ時短になっているか!プロデューサーから見えていないのが現状では?編集サイドの人はこの意味がよくわかると思うが、カメラサイドの人は何でだろう・・・?という感じ。僕なんかは自分でカメラ回して・・・自分で編集して・・・の作業なので。編集サイドの人間が、撮影現場サイドの人間に、このカメラ使うとどれだけ楽かというメリットを説明できれば一番いい!

高野
編集作業のシームレス化というのは、時代的に必須であると思います。これで短縮した時間を編集に集中することができるので、作品のクオリティアップにつなげられるのがとてもいい。



講師ご紹介

映像クリエイター 高野 光太郎(たかのこうたろう) 氏
フリーランスにてミュージックビデオ、番組オープニングタイトル、CM、劇場映画、全てをデスクトップで制作。著書に「After Effect+HDの基礎」がある。

プロカメラマン 岡 英史(おか ひでふみ)氏
VIDEONETWORK主宰。 東宝ミュージカルや芝居等の舞台撮影を主とし、最近では初心に戻り積極的にENGをこなす。NLE専用にチューニングした自作PCで編集までを自身で行う。


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