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アーカイブ情報

1978年から2009年にわたり日本ビクター(株)主催で開催された「東京ビデオフェスティバル」の情報です。

第29回東京ビデオフェスティバル | TVF2007 in 横浜 開催! | 2007年3月3日(土)パシフィコ横浜
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3.審査員トークフォーラム(1/2)
トークフォーラム | 応募作品の傾向とビデオ大賞3作品の分析
TVF2007トークフォーラムは、今回の応募作品の傾向、そしてビデオ大賞受賞作品について、審査委員の意見や作者を招いて制作の動機などが披露されました。
ここでは、その時に壇上で繰り広げられた審査委員および作者の会話の一部をご紹介します。
応募作品に見られる3つの傾向
今年の応募作品の特色として、(1)中国からの作品が飛躍的に増加 (2)ビデオジャーナリズムの台頭 (3)自分の内面の追求 の3つが挙げられました。
中国からの作品が飛躍的に増加
小林はくどう氏トークフォーラムで司会を務めた審査委員の小林はくどう氏「かつてはテレビ局など放送に従事する一部の特別な人からの応募だったのが、大学生などから多くの作品が寄せられました。ここからは一般の人がビデオカメラを急速に使い出したことが感じられます」と、中国からの作品の増加について分析。

大林宣彦氏「作品に勢いや生命力というものを感じます。これは今の中国という国が持っている1つの力。作品の特徴として、カメラの視線が素朴で自然という感じがします」。そして、椎名誠氏「映像素材的には無尽蔵の国だと思うんです。今はまだ表面的ですが、これからタブーとなっているところに切り込んでいくとおもしろい作品ができると思います」高畑勳氏「世界的にビデオカメラが使えるようになったのは素晴らしい。またそこに中国の発展を見た気がしました」

羽仁進氏は、作品「梅香」(中国)について「目の前のものを撮った本物以上に、自分の心に感じたものが映像化されたのではないか」と述べました。
ビデオジャーナリズムの台頭
次いで、ビデオジャーナリズムの台頭について、小林はくどう氏「それぞれの立場から(作者が置かれた環境のなかで)作品がつくられています。作者と被写体との関係というものが、近いところにあるからこそできた作品と言えます。」と切り出しました。

佐藤博昭氏「若い人たちにドキュメンタリーをつくる土壌ができてきた。TVFに寄せられた映像作品で実感できるようになった」、また、作品「Baghdad ER(バグダット緊急救命室)」(米国)について「両刃の剣のような作品だったと思います。作者は戦場における病院のリアルな現実を見せようとしたのでしょうけど、米国民にとっては“早くやっつけてしまえ”というような感情を起こさせる内容も含んでいる。とても難しい作品だと思いました」と作品から受ける印象について見解を述べました。

大林宣彦氏 これを受けて大林宣彦氏「事実を写せばジャーナリズムになるわけではない。ジャーナリズムには、平衡感覚というか、正義よりは正気と言うか、人間のバランスと言うものが重要だと思います」と、ビデオジャーナリズム作品に求められる感覚を話しました。
自分の内面の追求
最後に、自分の内面の追求について、小林はくどう氏「ジャンルの垣根を取り払って自分の自我を表現してみたい−−というようなものが増えてきている」とまとめました。
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2.TVF2007in横浜 4.審査員トークフォーラム(2/2)
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3.審査員トークフォーラム(1/2)
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